2018年9月20日木曜日
2018年9月15日土曜日
高山正之『マッカーサーは慰安婦がお好き』(新潮文庫)より
018年9月15日 (土)
天正少年遣欧使節一行は、欧州の各地で日本の娘らが裸にされ、秘所丸出しのママ、重い鎖で繫がれて奴隷として売られているのを目撃する
ーー以下「宮崎正弘ブログ書評」より抜粋編集
高山正之『マッカーサーは慰安婦がお好き』(新潮文庫)
本書の辛口批評は、ほぼ朝日新聞批判に費やされている。
が、一箇所、切支丹伴天連(カソリック宣教師)のことが書かれており、このコラムでは、そこだけを切り取って紹介する。
ーー
「日本にきた宣教師にいい人は少なかった」
「例えばイエズス会のルイス・デ・アルメイダらは布教地の神社仏閣をぶち壊させた」
「キリスト教以外に神は要らない」
ーー
率先したのは高山右近で、彼の治めた高槻では僧侶と神官を迫害して、神社仏閣は廃墟と化した。
仏像など仏教美術の文化遺産は燃やされた。
右近は徳川家康によるキリシタン国外追放令を受けてマニラに追放された。
ーー
評者(宮崎)は、この八月にも高槻を歩いた。
市内の教会には白亜の高山右近像が建立されており、彼は、悲劇の主人公のように見える。
マニラは、カソリックの土地であるため、パコ駅前(その昔、この一帯は日本人町だった)の公園に高山右近像が聳えている。
近年、高槻とマニラは姉妹都市である。
ーー
アルメイダはユダヤ教の両親がカソリックに改宗したため、強い感化を受けゴアからマカオに渡り、それから日本に来ている。
彼は、私財を投じて病院などを建設したとされている。
しかし、彼の医術は呪術であって、キリスト教の奇跡をもって布教の武器としたフシが濃厚なのだ。
ーー
彼はとりわけ九州全域での布教に尽くした。
ところがアルメイダ布教地の大村家(長崎)や大友家(大分)では藩内の女を無理矢理つれてきて奴隷として売った。
彼の臨終地は天草だった。
ーー
「火薬一樽を女五十人と引き換えにした」
「日本の女は高く売れた」
ーー
と高山正弘氏は続ける。
天正少年遣欧使節一行は、欧州の各地で日本の娘らが裸にされ、秘所丸出しのママ、重い鎖で繫がれて奴隷として売られているのを目撃する。
そして衝撃を受けたと報告した。
ーー
「秀吉は怒った」
「元締めのガスパール・コエリヨに売った女を連れ戻せと命じた」
「世に言う伴天連追放令だ」
「対してコエリヨは切支丹大名に秀吉を潰せと唆(そそのか)し、奴隷商売も一向にやめようとしなかった」
ーー
高山右近は、秀吉の寵臣だった蒲生氏郷や、荒木村重麾下の中川清秀らをキリスト教に改宗させ、その宗教的指導は黒田官兵衛にも及んだ。
「(のちの島原の乱は敗残兵らが)まるで支那人みたいに徒党を組み、野盗と化して民を襲っては略奪して、ついには原城に籠もった」
「攻めあぐむ幕府にオランダ人が海からの砲撃を申し出た」
「こちらは新教」
「原城の旧教徒をやっつけるのに何の痛痒もありませーん」
「日本人は呆れ、以後ずっとキリスト教を邪宗門と呼んで、その布教を禁じた」(pp211−212)
ーー
このようなキリスト教が日本で良い評価を得るはずがないのは当然であろう。
高山右近などは、日本人女性を奴隷として売った、最低の人物なのである。
ところが、戦後、占領軍に協力することで日本社会を支配した在日・反日勢力は、言論・メディアを牛耳り、キリスト教に対するこうした悪評を検閲し、弾圧したのだった。
そして彼らが抱えている記者や学者らに、秀吉が行った伴天連追放令を根拠なき遇行だったと書かせた。
こうして日本人のキリスト教に対する悪評を変えようとしたのだ。
しかし、それにもかかわらず、日本でのキリスト教布教は一向に成功せず、いまだにキリスト教信者は人口の1%の壁を破れずにいる。
2018年9月14日金曜日
イエズス会が二十世紀の共産主義政党と性格、手法において一致していることは おどろくほどである。
イエズス会が二十世紀の共産主義政党と性格、手法において一致していることは
おどろくほどである。実現すべき目的の超越的絶対性、組織の大目的への献身がある
2018年9月13日 木曜日
◆「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成30年(2018年)9月13日
信長暗殺の背後にキリスト教団がいたという陰謀説は潰える
イエズス会は軍事組織であり、マルクス主義前衛党に、いやISに似ている
渡辺京二『バテレンンの世紀』(新潮社)
@@@@@@@@@@@@@@@@
なにしろ分厚い。読むのに四日を費やしたが、渡辺京二は、これを書くに十年の歳月をかけた(『選択』に十年余連載)。だから四日で読了しては申し訳ない気にもなる。
もやもやと濃霧の状況だったが、展望台にたつと雲海が晴れて、全体の景色がながめられるダイナミックな伴天連時代の通史である。
これまで切支丹伴天連の研究は幾十、いや幾百もの書物が出たが、戦後の論壇の研究成果が大きく進展したのは、ポルトガル、スペイン、そして英国で貴重な文献が見つかり、これら第一級の新資料から、総合的な展望をもとに、あの切支丹伴天連の活躍した全貌がはっきりと見通せるようになったことだ。
ポルトガルとスペインは世界を二分化し、世界の未開拓な国々を植民地として、土地の人々は奴隷として酷使することが神の命じた使命でもあるという狂信的ドグマに染まっていた。
イエズス会はスペインのバスク地方からおこった。ザビエルは創始者の一人だった。
渡辺は大航海時代から世界を眺めやる文脈のなかで日本における伴天連の活躍をザビエルの訪日前後から克明に活写する。
ザビエルの布教に最初に洗礼をうけたのは北九州の覇者、大友宗麟だった。彼は島津との死闘を繰り広げながらも、日向にあっては神社仏閣を徹底的に破壊し、仏像、教典も焼却した。このため家臣団からの信頼を失い、やがて没落してゆく。
信長前史、はやくも宣教師は日本に入り、薩摩、日向、臼杵、山口での布教が拡大したが、最終的に伴天連教団は京を狙っていた。
京を制圧しつつあった信長が布教を許し、秀吉も切支丹伴天連の活動を奨励した時期がある。
といっても、信長は火薬と鉄砲、そして既存の宗教勢力へのバランスを計測し、伴天連を利用した。
秀吉は、伴天連がもたらす物資、交易の魅力が主で、次第にかれらの侵略意図が明確になると禁教、伴天連追放に踏み切る。
のちに天下人となる家康は新興勢力として台頭してきたオランダと英国に注目して、むしろ活用した。家康は交易を許したが、布教は禁止した。家光の代ではオランダを除いて、完全に彼らを駆逐した(筈だった)。
ところが、禁教後も宣教師の日本潜入は絶えず、とくに長崎から天草にかけて潜伏し、伝染病が蔓延したように信者が増えたのである。一時は37万人の信者を誇ったという。
▲信徒拡大の鍵は大名にあり、同宿を駆使した
なぜ日本の国柄に適合しないキリスト教が増えたか。
応仁の乱からアナーキーな状態に陥っていた日本では神にすがろうとする末期的な社会現象が重なり、新興宗教に名状しがたい魅力があったからである。ひとびとは切支丹を仏教のあたらしい宗派の誕生としてしか認識しておらず、その教義の一神教の絶対性についての理解に欠けた。
天草四郎は、小西残党の武士らが担ぎ出してカリスマとしたほどに、霊力をもつ少年だった。地方の一揆程度とみた幕府は、ささやかな部隊を鎮圧に宛てたが、どっこい反乱軍は強かった。
ISの戦術をご記憶だろう。
住民を巻き込み、楯とする。仏教徒の住民が、キリスト教にならなければ殺すと脅され、原城の籠城戦において城内に閉じこめられた。その数およそ18000名となる。
本書はともかく通史、物語の語り部として成功しているが、天皇、朝廷の動きが皆無であり、総合性にややかけるのが難である。
切支丹伴天連が掲げたのは「天地創造の絶対神」だ。合理的解釈から逸脱した独善的ドグマで、日本の神仏は「その被造物にすぎない」と宣教師が主張し、また「日本の神仏が真の神の資格を持たず、悪魔のまどわし」(441p)と総括した。
このため、最初は現世的な御利益から入信した信者等も、急速に離れていった。
殉教のために密入国した宣教師がいたが、当時の厳密な監視態勢の下ではすぐに発見された。
本書を通じてハタと膝を打った箇所が幾つかある。
第一にイエズス会は布教の対象を藩主、武士という上層部におき、また日本語のハンディを乗り越えるために聡明で語学が達者な日本人信者を多用した。実際の布教は、この日本人信者(同宿という)だった。KGBが当該国において『影響力のある代理人』を重宝したように。
最初の信者は、貧困な人々が目立ち、高層へ行くほどに日本では知識階級が怪しいドグマをはねつける知見があったのだ。
第二にキリシタン大名が輩出したが、それぞれの武将には信仰への温度差があり、棄教に応じたのは黒田官兵衛、小西行長ら。棄教を首肯しなかったのは高山右近ら少数がいた。また宗教論争を通じて、キリスト教の説く教理が、日本の国柄には適合しないことをほとんどの日本人指導者は認識できていた。
第三に同様にしてイエズス会宣教師のなかでも、GHQに「ウィークジャパン派」と「ストロングジャパン派」が対立したように、布教の遣り方や交易手段を巡って鋭角的な内部対立があった。
日本侵略を強硬に主張したのはコエリョであり、この時点で反対したのはオルガンディーノだった。フロイスはどちらかと言えば中立的だったが、のちに侵略論に傾いた。
コエリョは「当時マカオにいたヴァリニャーノのもとに使者を派遣して、彼が来日する際二百名の軍隊を伴うべく要請すること、さらに彼からスペイン国王、インド副王、フィリピン総督に軍事援助を要請してもらう」と協議した。
事実、「コエリョはバテレンン追放令がでるや、有馬晴信ら切支丹領主に、結束して秀吉に敵対するように働きかけ、資金と武器の供与を約束し、実際に銃器、弾薬を買い入れた」(225p)。
▲家康が怖れたのは伴天連の軍事力ではなく文化的侵略だった
信者からも告発がでた。破天荒な日本人信者(トマス荒木)が単身ローマまで行って多くを学んだが、帰国途次のマカオで、イエズス会宣教師等が「日本征服を企てるような托鉢修道士たちが国王に働きかけた」事実を掴んだ。
まさに「植民列強と結びついてその国家事業の一環として布教をすすめてきた修道会に対する疑問」が拡がった(321p)
ヴァリニャーノとて、天正少年使節を欧州へおくる段取りを組んだが、『天正遣欧使節記』はヴァリニャーノの作文であり、フェイク文書だった。
伴天連の機密任務である侵略の意図を、はやくから秀吉も掴んでいた。ただ秀吉の老衰、耄碌がはげしく禁教と布教の狭間を揺れ動き、朝令暮改の特質があった。
「家康はポルトガル、スペインの侵略性も、宣教師達の役割もよく承知していたが、現実の武力侵略はまったく恐れていなかった。彼が怖れたのはいわば文化的侵略であって、キリスト教が日本を乗っ取るのではないかと懸念した」(315p)
第四に禁教後も、宣教師の潜入が続いたことは述べたが、、とくに天草にもたらされた印刷機によってキリスト啓蒙書が印刷され、おびただしく出回っていたことである。
所謂「天草四郎の反乱」と呼ばれる切支丹の一揆とて、直線的に?川政権の転覆を狙った国家への叛逆ではなく、百姓と小西残党の武士団と、反乱の題目に必要なキリスト教の信者とが徒党を組んだ、農民一揆に近いものだった。
武士は戦争になれて、武装しており大砲や鉄砲をそなえていたため、背後にポルトガルがいるという印象を与えた。だから幕府はオランダが火力攻撃の支援を求めたときに応諾した。
本書で渡辺京二が言いたいのは次の言葉だろう。
「イエズス会が二十世紀の共産主義政党と性格、手法において一致していることはおどろくほどである。実現すべき目的の超越的絶対性、組織の大目的への献身、そのための自己改造、目的のためには強弁も嘘も辞さぬ点において、イエズス会は共産主義前衛党のまぎれもない先蹤(せんしょう)といわねばならぬ」(189p)。
これは日本が欧洲の異教との初めての接触=「ファーストコンタクト」だった。『セコンドコンタクト』が幕末の異国船だった。
安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババ 馬雲に暗雲。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)9月12日(水曜日)
通巻第5826号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババ
馬雲に暗雲。危機を感じたがゆえにアリババのトップを辞任へ
****************************************
中国の民間企業の星、若者のアイドルともなった「中国のビル・ゲーツ」=馬雲(英文はジャック・マー)は唐突にアリババのトップの座から降りて、以後は社会奉仕事業に専念したいとした。
「???」。
アリババは浙江省杭州に本社があり、従業員が86000人、売り上げは世界で4200億ドルという神業的な急成長企業で、2014年に香港でIPO(新規株式公開)したときは史上空前の250億ドルをかき集めた。この記録はまだ破られていない。
先月、マレーシアからマハティール首相がわざわざ本社を訪問したおりに馬雲自らが、多忙なスケジュールを変更、先約をおしのけて首相の案内役を買って出た。マレーシアは交通渋滞を解決するAI技術をもとめ、中国の代表企業視察となった。
アリババは中国共産党の「指令」が背景にあったのか、香港の老舗名門の英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」を買収し、世界のメディアが注目した。
このメディアは香港返還前にマレーシア華僑の郭?年(シャングリラホテル経営)が買収し、その後、世界の新聞王ルパート・マードックが買収し、さらに馬雲が傘下におさめてきた。
これで香港最大の影響力を持つメディアは、中国共産党の色が濃くなると言われたが、馬が経営トップになってからも論調は変わらず、というより行間を読むと、共産党に批判的なことが分かる。
アリババは11月11日の語呂合わせで独身者の買い物ディなどと企劃したところ、世界最大の消費がおこって、そのデータの強みを改めて業界は悟った。この現象をじっと見ていたのが中国共産党なのである。
▲アリババのビッグデータは中国共産党にとっても脅威なのだ
なぜならアリババが蓄積した個人データは、共産党にとって一大脅威であり、なにはともあれ、このまま民間企業を独自な方向に走らせるわけにはいかない。
ましてアリババも、テンセントも百度も、どちらかと言えば江沢民政権時代に急成長した企業であり、習近平にとっては長らく癪のためだった。
安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババだろうとチャイナウォッチャーの間には噂が飛び交う。
安邦の呉小輝はトウ小平の孫娘を後妻としていたにも拘わらず逮捕拘束され、海南はバックが王岐山のはずだが、有利子負債が巨額すぎてヒルトンホテルなどの資産を片っ端から売却し、大連万達も虎の子のテーマパークやホテルを売却している。習近平に睨まれ銀行融資が途絶えたからだ。
巨大なビッグデータの横取りを企図する中国共産党の動きを肌で感じている馬雲にとって、このあたりでアリババから身を引くのが得策と考慮した可能性が高い。
後継は1111セールを成功させた張勇になる。
この馬雲引退という大事件は、テンセント、百度など中国のベンチャー企業大手に、爆発的な衝撃をもたらした。ところでアリババの最大株主は孫正義である。かれはどうするのか?
▽◎◇◎み◇◇▽◎や◇◎◇◇ざ◇◎◇◇き◎◇◇◇
平成30年(2018年)9月12日(水曜日)
通巻第5826号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババ
馬雲に暗雲。危機を感じたがゆえにアリババのトップを辞任へ
****************************************
中国の民間企業の星、若者のアイドルともなった「中国のビル・ゲーツ」=馬雲(英文はジャック・マー)は唐突にアリババのトップの座から降りて、以後は社会奉仕事業に専念したいとした。
「???」。
アリババは浙江省杭州に本社があり、従業員が86000人、売り上げは世界で4200億ドルという神業的な急成長企業で、2014年に香港でIPO(新規株式公開)したときは史上空前の250億ドルをかき集めた。この記録はまだ破られていない。
先月、マレーシアからマハティール首相がわざわざ本社を訪問したおりに馬雲自らが、多忙なスケジュールを変更、先約をおしのけて首相の案内役を買って出た。マレーシアは交通渋滞を解決するAI技術をもとめ、中国の代表企業視察となった。
アリババは中国共産党の「指令」が背景にあったのか、香港の老舗名門の英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」を買収し、世界のメディアが注目した。
このメディアは香港返還前にマレーシア華僑の郭?年(シャングリラホテル経営)が買収し、その後、世界の新聞王ルパート・マードックが買収し、さらに馬雲が傘下におさめてきた。
これで香港最大の影響力を持つメディアは、中国共産党の色が濃くなると言われたが、馬が経営トップになってからも論調は変わらず、というより行間を読むと、共産党に批判的なことが分かる。
アリババは11月11日の語呂合わせで独身者の買い物ディなどと企劃したところ、世界最大の消費がおこって、そのデータの強みを改めて業界は悟った。この現象をじっと見ていたのが中国共産党なのである。
▲アリババのビッグデータは中国共産党にとっても脅威なのだ
なぜならアリババが蓄積した個人データは、共産党にとって一大脅威であり、なにはともあれ、このまま民間企業を独自な方向に走らせるわけにはいかない。
ましてアリババも、テンセントも百度も、どちらかと言えば江沢民政権時代に急成長した企業であり、習近平にとっては長らく癪のためだった。
安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババだろうとチャイナウォッチャーの間には噂が飛び交う。
安邦の呉小輝はトウ小平の孫娘を後妻としていたにも拘わらず逮捕拘束され、海南はバックが王岐山のはずだが、有利子負債が巨額すぎてヒルトンホテルなどの資産を片っ端から売却し、大連万達も虎の子のテーマパークやホテルを売却している。習近平に睨まれ銀行融資が途絶えたからだ。
巨大なビッグデータの横取りを企図する中国共産党の動きを肌で感じている馬雲にとって、このあたりでアリババから身を引くのが得策と考慮した可能性が高い。
後継は1111セールを成功させた張勇になる。
この馬雲引退という大事件は、テンセント、百度など中国のベンチャー企業大手に、爆発的な衝撃をもたらした。ところでアリババの最大株主は孫正義である。かれはどうするのか?
▽◎◇◎み◇◇▽◎や◇◎◇◇ざ◇◎◇◇き◎◇◇◇
米国、ウィグル族の弾圧に「新しい制裁」を準備
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)9月14日(金曜日)
通巻第5829号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
米国、ウィグル族の弾圧に「新しい制裁」を準備
キリスト教会も圧迫の被害。十字架は壊され、聖書が焼かれた
****************************************
「信仰の自由は憲法で保障されており、米国は中国の主権に介入するな」というのが中国の公式的反論である。
外国留学からかえると強制収容所(中国は「再教育センター」と呼ぶ)にぶち込まれ、共産党の正しさをみっちりとたたき込まれ、ウィグル語の会話は小学校から禁止されている。
最近はウィグルの女性はウィグル人男性を結婚を認められないという。まさに手の込んだ「エスニック・クレンジング」(民族浄化)だ。。
新彊ウィグル自治区では、辻ごとに検問所があり、IDカード提示を求められ、わすれると買い物にも行けない不便な生活環境に落とし込まれた。
最近は、留学生ばかりか、米国にいる兄妹を訪ねて帰国すると、やはり強制収容所にぶち込まれたという(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、9月13日号)。
北京のシオン教会(プロテスタント)が監視され、信者の抗議行動が断続しておきているが、河南省などでは「政府の認めない地下教会」の取り壊しが進んでいる。なかには十字架も破壊され、聖書は積み上げられて焼かれた。
こうした人権弾圧に怒りの声をあげたのはキリスト教の信徒ばかりではなかった。米議会が大統領府にタイして、中国へのつよい制裁を求める法案を近くまとめる。中国政府の公式発表ではプロテスタントの信者がおよそ3600万人で、アジア最大のキリスト教市場でもある。
バチカンは、カソリック信者をおよそ一千万人と見積もり、この巨大市場を前に、台湾との断交を考慮しているとされる。
またカザフスタンでは、となりのウィグル自治区から逃げてきた元政府職員の不法入国裁判に関心が集まった。
この女性職員は、さきにカザフスタンへ移住した夫と子供を頼って国境を無断で越えたのだが、「強制送還をしないで欲しい」と訴え、強制収容所の実態を暴き、「強制収容所には2500名のカザフ人がいる」と証言した。このため、俄に国際的注目を集めた。
AFP報道は下記の通り。
http://www.afpbb.com/articles/-/3182923?utm_source=msn_general_multi_photos&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_r2
もともとウィグル人とカザフ人は同じチュルク系であり、国境を自由に行き来していた。ウィグル自治区は20万人のカザフ人が生活しているという。
▽◎◇◎み◇◇▽◎や◇◎◇◇ざ◇◎◇◇き◎◇◇◇
平成30年(2018年)9月14日(金曜日)
通巻第5829号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
米国、ウィグル族の弾圧に「新しい制裁」を準備
キリスト教会も圧迫の被害。十字架は壊され、聖書が焼かれた
****************************************
「信仰の自由は憲法で保障されており、米国は中国の主権に介入するな」というのが中国の公式的反論である。
外国留学からかえると強制収容所(中国は「再教育センター」と呼ぶ)にぶち込まれ、共産党の正しさをみっちりとたたき込まれ、ウィグル語の会話は小学校から禁止されている。
最近はウィグルの女性はウィグル人男性を結婚を認められないという。まさに手の込んだ「エスニック・クレンジング」(民族浄化)だ。。
新彊ウィグル自治区では、辻ごとに検問所があり、IDカード提示を求められ、わすれると買い物にも行けない不便な生活環境に落とし込まれた。
最近は、留学生ばかりか、米国にいる兄妹を訪ねて帰国すると、やはり強制収容所にぶち込まれたという(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、9月13日号)。
北京のシオン教会(プロテスタント)が監視され、信者の抗議行動が断続しておきているが、河南省などでは「政府の認めない地下教会」の取り壊しが進んでいる。なかには十字架も破壊され、聖書は積み上げられて焼かれた。
こうした人権弾圧に怒りの声をあげたのはキリスト教の信徒ばかりではなかった。米議会が大統領府にタイして、中国へのつよい制裁を求める法案を近くまとめる。中国政府の公式発表ではプロテスタントの信者がおよそ3600万人で、アジア最大のキリスト教市場でもある。
バチカンは、カソリック信者をおよそ一千万人と見積もり、この巨大市場を前に、台湾との断交を考慮しているとされる。
またカザフスタンでは、となりのウィグル自治区から逃げてきた元政府職員の不法入国裁判に関心が集まった。
この女性職員は、さきにカザフスタンへ移住した夫と子供を頼って国境を無断で越えたのだが、「強制送還をしないで欲しい」と訴え、強制収容所の実態を暴き、「強制収容所には2500名のカザフ人がいる」と証言した。このため、俄に国際的注目を集めた。
AFP報道は下記の通り。
http://www.afpbb.com/articles/-/3182923?utm_source=msn_general_multi_photos&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_r2
もともとウィグル人とカザフ人は同じチュルク系であり、国境を自由に行き来していた。ウィグル自治区は20万人のカザフ人が生活しているという。
▽◎◇◎み◇◇▽◎や◇◎◇◇ざ◇◎◇◇き◎◇◇◇
2018年9月13日木曜日
「宮崎正弘ブログ書評」より抜粋編集
2018年9月 8日 (土)
そして人々は自分の頭で考えだし、言論・メディアがなぜ反日なのか、疑問を抱くようになった
ーー以下「宮崎正弘ブログ書評」より抜粋編集
高橋洋一『愛国のリアリズムが日本を救う』(育鵬社)
占領軍に協力することによって敗戦利得者となった在日・反日勢力が、戦後の政財界、教育界、言論・メディア、法曹界を支配している。
このことは、ネット環境が整ってから、ネット住人が知ったことだった。
ネット環境ができるまでは、在日・反日勢力が支配する言論・メディアによって作り上げられた言語空間の中でしか思考できなかったのだ。
考える材料となる情報が偏向していたのでは合理的な結論は得られない。
ーー
その状況を鶴田浩二は、「右も左も真っ暗闇じゃぁ、ござんせんか」と陰鬱に歌った。
在日・反日勢力は、熱情と正義感を持つ若者に、考える材料を与えないという情報操作をすることで、彼らを反日行動に駆り立てることに成功している。
昭和三十年代の終わりから四十年代を通して若者たちは、いわば在日・反日勢力の洗脳状態下にあった。
論理的に思考するための材料を一切与えずに、一方的に反日を吹き込まれた人々は、反日活動に使命感を感じて、貴重な青春を徒らに反日にささげてしまったのだった。
ようやく、学生たちも、言論・メディアの陰に、高笑いしながら彼らを操っている人々の存在に気づいて燃え尽きた。
ーー
在日・反日勢力は、言論・メディアを支配することで、大臣や首相の首を取ることさえできる権力の座に安住してしまった。
この環境は手放せない。
日本社会は、高度成長期を終え、安定的な社会に突入する。
そして人々は自分の頭で考えだし、言論・メディアがなぜ反日なのか、疑問を抱くようになった。
ーー
つまり人々は、メディアの扇動に反応しなくなっていった。
その状況を感じ取った言論界は、日本人は精神の弛緩が始まり、情熱を失ったと評した。
ーー
21世紀になってネット環境が整備され、ネット住人が自由にネット上に自分の意見を発表するようになった。
そして在日・反日勢力が占領政策に協力することで敗戦利得者となり、戦後社会を支配しているということが徐々に明らかとなった。
しかも、彼らが、占領軍による禁止用語集(ラジオ・プレスコード・リスト)に基づいた言論検閲と弾圧をしていたことさえ明かされた。
ーー
その状況を理解した人々によって、「日本を(在日・反日勢力の手から)取り戻す」あるいは「日本再生」が訴えられるようになったのだった。
ーー
そしてかつての学生運動は、「日本を取り戻す」運動として、静かに社会に潜航しだしたのだ。
本書の著者は、それを「愛国の現状理解(リアリズム)」であると説かれている。
ーー
つまり在日・反日勢力に支配されたメディアの言説は現状(リアリズム)を説明するものではなく、日本を破壊するために広めている嘘だ。
例えば事実は、財政再建には経済成長こそが必要であって消費税など不要なのだ。
そして現実の共産支那は為替操作等の不正行為によって貿易黒字を稼いでいる。
つまり経済大国化することはない。
ーーと。
本書の最後に人工知能AIによる日本の未来図を章立てされている。
それは人口減少は決して日本の未来を暗くするものではないというものだ。
たとえば人工知能導入によって、金融業の本業である信用供与が人手を介することなく出来るようになる。
つまり金融業界は従業員が半減するというのだ。
これは、銀行を監督する官庁も、人工知能の導入によって人員削減ができることを意味する。
貸借対照表、資産バランス、決算報告書などを監査、検証するのは、人工知能AIで可能だからだ。
ーー
高橋氏の指摘の中でもおもしろいのが国会答弁である。
大臣らの国会答弁だが、
「国会答弁の作成は過去の質問や答弁を多く流用するだけの定型的な『日常業務(ルーティンワーク)』である」
つまり、これらの作業は人工知能でも代替可能となるというのだ。
ーー
こういう合理主義的行政改革は賛成である。
ーー
人間は人間にしかできない新しいことに取り組むことに時間を費やせる。
日本国の未来を思い描くこともその一つになる。
そこにはどうしても「愛国の現状理解(リアリズム)」が求められる。
在日・反日勢力に支配されたメディアの攻勢に対処するためには、それしか方法がないからである。
現状の在日・反日勢力との戦いには、日本人は決して負けられないゆえに、「愛国の現状理解(リアリズム)」には覚悟して取り組む必要があろう。
2016年4月7日木曜日
パナマ文書。世界で大騒動になっている租税回避資料の衝撃
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20160406T1808550900
貧困国パナマは欧米のタックスヘイブン(租税回避地)としても有名なのだが、このパナマにある法律事務所「モサック・フォンセカ」の金融取引の40年分の実態が大量流出している。
2014年に匿名の人物がドイツの新聞社に少しずつリークしていったものだが、今のところ、誰が、何のために、それをリークしたのか何も分かっていない。
法律事務所「モサック・フォンセカ」は、これを外部からのハッキングによる流出であると話しているのだが、一部では内部告発で漏洩したのではないかとも言われている。
何しろ、流出した情報は1150万件、総データ量は2.6テラバイトを超えるものであり、1970年代から行われたタックスヘイブンの金融取引の多くが網羅されていたのである。
ここには中国の習近平の親族から、韓国の盧泰愚大統領の親族、アナン元国連事務総長の親族、ウクライナのポロシェンコ大統領、イギリスのキャメロン首相の親族、パキスタンのシャリーフ首相の親族と、ことごとくその名前が含まれている。
さらに香港の映画スターであるジャッキー・チェン、インドの映画スターであるアミターブ・バッチャンやアイシュワリヤ・ライ、アルゼンチンのサッカー選手リオネル・メッシなども記載されている。
もちろん、日本人で馴染みの名前も記載されている。たとえば、セコム創業者である飯田亮がこのオフショア法人に名義移転されていて税金逃れをしていた可能性が指摘されている。
また、直木賞作家の邱永漢とその子供たちの名前もそこに記載されていて贈与税、相続税などを逃れていた可能性が指摘されている。
邱永漢は台湾出身の中国系帰化日本人で2012年に亡くなっているが、配偶者は香港出身だ。邱永漢も晩年は香港を中心に活動しており、HSBC(香港上海銀行)にもアカウントを持っていることに以前、触れていたことがある。
このHSBCも、オフショア会社を2600社ほど立ち上げていたことが判明している。
ちなみに、タックスヘイブンで立ち上げられる会社というのはペーパーカンパニーであり、実態はない。ただ、その企業の所在地をタックスヘイブンにすることにより、税制がその所在地のものになる。
つまり、税金がまったくかからないか、もしくは税金が極度に安い場所に会社を作って、そこに送金することによって利用者は贈与税や相続税を逃れることが可能になる。
法律事務所である「モサック・フォンセカ」が行っていたのが、このペーパーカンパニーの設立と管理である。
だから、この法律事務所を利用していた個人や企業は、すべて課税逃れのためにペーパーカンパニーを作ったと言うことができる。
もちろん、こうしたオフショアの仕組みを利用するのは違法でも何でもない。だから贈与税や相続税を逃れたい人間たちの資金が大量にそこに流れ、その規模は2000兆円を超す規模になっていると言われている。
法律事務所「モサック・フォンセカ」は約24万件のペーパーカンパニーを設立したと言われているが、彼らは法律に則ってその設立を代行したのだ。
では、この仕組みはまったく問題ないのか。
もちろん、そんなことはない。どこの国でも国は一般庶民に重税をかけて逃れられないようにしている。しかし、政治家や金持ちだけはその網からするりと抜けて事実上の税金逃れを行っているのであればそれは深刻な問題である。
多くの個人は、その国の税金から逃れることが不可能になっている。
それなのに特定の金持ちや特定の企業が税金逃れし、しかも場合によっては資産の隠蔽すらもできるとすれば、それはあまりにも不公平だ。やっていることがフェアではない。
合法であるかもしれないが限りなく脱税に近い。明確な脱税目的であれば、違法であるし、ましてここでマネーロンダリングが行われていたら、それは犯罪だ。
特に有力政治家がそれを行っていたのであれば、国民に酷税をかけて自分は逃れていたのだから万死に値する背徳行為であると言える。
アイスランドのグンロイグソン首相は2016年4月5日にこの資産隠しの疑惑が「パナマ文書」で明るみに出て辞任を表明している。
グンロイグソン首相はオフショア法人を所有していることを議会に隠蔽しており、明らかな資産隠蔽を計っていたことを釈明できなかった。
政治家で言えば、ロシアのプーチン大統領も、中国の習近平国家主席も親族を使ってタックスヘイブンのペーパーカンパニーに資産を隠蔽していることが発覚している。
習近平は中国国内で「汚職撲滅運動」を行っているが、自分自身を棚に上げて「汚職撲滅運動」を進めているわけで、いかに不誠実な指導者であるのか、ありありと分かる。
このため、「パナマ文書」が明るみに出た瞬間、中国政府はすぐに中国のインターネット環境から「パナマ」という言葉を情報規制して、一般国民にその実態が分からないようにしてしまった。
日本でも、400名近い個人やいくつかの企業がこのオフショア法人を設立している。
現在、分かっているだけでも以下の企業がペーパーカンパニーを設立していたことが分かっている。
バンダイ、大日本印刷、大和証券、ドリームインキュベータ、ドワンゴ、ファーストリテイリング、楽天ストラテジックパートナーズ、ジャフコ、JALリース、東京海上ホールディングス、石油資源開発、日本製紙、丸紅、三菱商事、商船三井、双日、オリックス、日本郵船、東洋フードサービス……。
「パナマ文書」に掲載され、ペーパーカンパニーを設立し、そこに資金を流していたという実態を株主に伝えず、資産隠蔽のために利用していたというのであれば悪質だ。
これらの企業は、何のためにそんなことをしていたのかステークホルダーに説明する義務がある。
この「パナマ文書」に乗っている日本人の「個人」はまだ精査されていない。
しかし、オフショア法人を設立して資産をそこに移動していたというのであれば、脱税に近い何らかの処理が行われていた疑惑を持たれるのは必至である。数百名の本名がそこに記載されているが、彼らの身元解明が急がれる。
すでにタックスヘイブンは、アメリカ政府も「税金逃れである」として厳しく処分を行っている分野である。
日本でも一時は香港のHSBCに口座を作って資産逃れをする動きもあったが、こうした手法は封じ込められるようになっている。
2018年から国税庁は40カ国超と連携して国外の口座を監視することを発表しており、海外資産を持つ富裕層も逃れられなくなっていく。
タックスヘイブンを経由する節税・脱税・マネーロンダリングは、これからは徐々に機能しなくなっていく。
貧困国パナマは欧米のタックスヘイブン(租税回避地)としても有名なのだが、このパナマにある法律事務所「モサック・フォンセカ」の金融取引の40年分の実態が大量流出している。
2014年に匿名の人物がドイツの新聞社に少しずつリークしていったものだが、今のところ、誰が、何のために、それをリークしたのか何も分かっていない。
法律事務所「モサック・フォンセカ」は、これを外部からのハッキングによる流出であると話しているのだが、一部では内部告発で漏洩したのではないかとも言われている。
何しろ、流出した情報は1150万件、総データ量は2.6テラバイトを超えるものであり、1970年代から行われたタックスヘイブンの金融取引の多くが網羅されていたのである。
ここには中国の習近平の親族から、韓国の盧泰愚大統領の親族、アナン元国連事務総長の親族、ウクライナのポロシェンコ大統領、イギリスのキャメロン首相の親族、パキスタンのシャリーフ首相の親族と、ことごとくその名前が含まれている。
さらに香港の映画スターであるジャッキー・チェン、インドの映画スターであるアミターブ・バッチャンやアイシュワリヤ・ライ、アルゼンチンのサッカー選手リオネル・メッシなども記載されている。
利用者は贈与税や相続税を逃れることが可能
もちろん、日本人で馴染みの名前も記載されている。たとえば、セコム創業者である飯田亮がこのオフショア法人に名義移転されていて税金逃れをしていた可能性が指摘されている。
また、直木賞作家の邱永漢とその子供たちの名前もそこに記載されていて贈与税、相続税などを逃れていた可能性が指摘されている。
邱永漢は台湾出身の中国系帰化日本人で2012年に亡くなっているが、配偶者は香港出身だ。邱永漢も晩年は香港を中心に活動しており、HSBC(香港上海銀行)にもアカウントを持っていることに以前、触れていたことがある。
このHSBCも、オフショア会社を2600社ほど立ち上げていたことが判明している。
ちなみに、タックスヘイブンで立ち上げられる会社というのはペーパーカンパニーであり、実態はない。ただ、その企業の所在地をタックスヘイブンにすることにより、税制がその所在地のものになる。
つまり、税金がまったくかからないか、もしくは税金が極度に安い場所に会社を作って、そこに送金することによって利用者は贈与税や相続税を逃れることが可能になる。
法律事務所である「モサック・フォンセカ」が行っていたのが、このペーパーカンパニーの設立と管理である。
だから、この法律事務所を利用していた個人や企業は、すべて課税逃れのためにペーパーカンパニーを作ったと言うことができる。
もちろん、こうしたオフショアの仕組みを利用するのは違法でも何でもない。だから贈与税や相続税を逃れたい人間たちの資金が大量にそこに流れ、その規模は2000兆円を超す規模になっていると言われている。
法律事務所「モサック・フォンセカ」は約24万件のペーパーカンパニーを設立したと言われているが、彼らは法律に則ってその設立を代行したのだ。
合法であるかもしれないが限りなく脱税に近い
では、この仕組みはまったく問題ないのか。
もちろん、そんなことはない。どこの国でも国は一般庶民に重税をかけて逃れられないようにしている。しかし、政治家や金持ちだけはその網からするりと抜けて事実上の税金逃れを行っているのであればそれは深刻な問題である。
多くの個人は、その国の税金から逃れることが不可能になっている。
それなのに特定の金持ちや特定の企業が税金逃れし、しかも場合によっては資産の隠蔽すらもできるとすれば、それはあまりにも不公平だ。やっていることがフェアではない。
合法であるかもしれないが限りなく脱税に近い。明確な脱税目的であれば、違法であるし、ましてここでマネーロンダリングが行われていたら、それは犯罪だ。
特に有力政治家がそれを行っていたのであれば、国民に酷税をかけて自分は逃れていたのだから万死に値する背徳行為であると言える。
アイスランドのグンロイグソン首相は2016年4月5日にこの資産隠しの疑惑が「パナマ文書」で明るみに出て辞任を表明している。
グンロイグソン首相はオフショア法人を所有していることを議会に隠蔽しており、明らかな資産隠蔽を計っていたことを釈明できなかった。
政治家で言えば、ロシアのプーチン大統領も、中国の習近平国家主席も親族を使ってタックスヘイブンのペーパーカンパニーに資産を隠蔽していることが発覚している。
習近平は中国国内で「汚職撲滅運動」を行っているが、自分自身を棚に上げて「汚職撲滅運動」を進めているわけで、いかに不誠実な指導者であるのか、ありありと分かる。
このため、「パナマ文書」が明るみに出た瞬間、中国政府はすぐに中国のインターネット環境から「パナマ」という言葉を情報規制して、一般国民にその実態が分からないようにしてしまった。
海外資産を持つ富裕層も逃れられなくなっていく
日本でも、400名近い個人やいくつかの企業がこのオフショア法人を設立している。
現在、分かっているだけでも以下の企業がペーパーカンパニーを設立していたことが分かっている。
バンダイ、大日本印刷、大和証券、ドリームインキュベータ、ドワンゴ、ファーストリテイリング、楽天ストラテジックパートナーズ、ジャフコ、JALリース、東京海上ホールディングス、石油資源開発、日本製紙、丸紅、三菱商事、商船三井、双日、オリックス、日本郵船、東洋フードサービス……。
「パナマ文書」に掲載され、ペーパーカンパニーを設立し、そこに資金を流していたという実態を株主に伝えず、資産隠蔽のために利用していたというのであれば悪質だ。
これらの企業は、何のためにそんなことをしていたのかステークホルダーに説明する義務がある。
この「パナマ文書」に乗っている日本人の「個人」はまだ精査されていない。
しかし、オフショア法人を設立して資産をそこに移動していたというのであれば、脱税に近い何らかの処理が行われていた疑惑を持たれるのは必至である。数百名の本名がそこに記載されているが、彼らの身元解明が急がれる。
すでにタックスヘイブンは、アメリカ政府も「税金逃れである」として厳しく処分を行っている分野である。
日本でも一時は香港のHSBCに口座を作って資産逃れをする動きもあったが、こうした手法は封じ込められるようになっている。
2018年から国税庁は40カ国超と連携して国外の口座を監視することを発表しており、海外資産を持つ富裕層も逃れられなくなっていく。
タックスヘイブンを経由する節税・脱税・マネーロンダリングは、これからは徐々に機能しなくなっていく。
登録:
投稿 (Atom)